羽生結弦、SP首位発進!男子フィギュア優勝争いの行方は? (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Noto Sunao/JMPA

 SP後の記者会見で、チャンは「五輪のメダルはまだ獲ったことがないし、表彰台に立つのは大事なことだと思う。だが明日はそんなことを考えずに、自分のプログラムを楽しもうという気持ちになっている」と話した。それがこれまで世界選手権を3連覇して得た勝ち方のコツなのか、あるいは、羽生の調子の良さを意識しないようにするためのものなのか。

 一方、銅メダル争いは熾烈だ。技術基礎点は9人ともほぼ同じで、全員が完璧な演技をした場合、最後は演技構成点の差で勝負が決まるはずだ。そうなったとき、わずかに有利なのは、ファイブコンポーネンツで9点台を出せる髙橋となる。そして、それに続くのが、SPのファイブコンポーネンツで8点台後半を並べていたフェルナンデスやデニス・テンということになるだろう。

 まずは4回転を成功させることが必須で、そのうえで、いかにミスをしないでプログラムをまとめられるか。そして、五輪というプレッシャーが大きな舞台だからこそ、それに打ち勝った選手に凱歌があがることになりそうだ。

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