【プロレス】「何かやれよ」のむちゃぶりから誕生したドラゴン・スープレックス 藤波辰爾が棚橋弘至に伝えたい土壇場の人生学
2026.1.4引退! 棚橋弘至引退カウントダウンSPECIAL! 第1弾
棚橋弘至×藤波辰爾「ドラゴン魂継承対談!」全4回#2
棚橋弘至が憧れを告白する相手は、プロレス界のレジェンド・藤波辰爾。少年時代に夢見た強さ、"神様"カール・ゴッチに鍛え上げられた鋼の肉体、そしてニューヨークで生まれた必殺技。新日本プロレスで一時代を築いた藤波と、受け継いだ棚橋。世代を超えたレスラー同士の熱い記憶が交錯する。
今年6月に名古屋で開催された『TANAHASHI JAM〜至』のリングで闘った棚橋弘至(左)と藤波辰爾 ©️新日本プロレスこの記事に関連する写真を見る
【藤波さんになりたかった】
棚橋 藤波さんは少年時代、プロレスのどこに惹かれたんですか?
藤波 本来はプロレスなんて怖いから、オレなんか最初はずっと大人がテレビで見てる肩越しで怖々見てたんだよね。だから最初は怖いもの見たさだった。それがいつの間にか夢中になって、中学生になると自分もやってみたいと思うようになった。それはまったく人との争いをした経験のない少年だったから、逆に自分がまったく知らない世界に身を置いてみたくなったというか。
棚橋 まさに僕もそうなんです。自分が強かったからではなく、「ここに飛び込んだら強くなれるんじゃないか?」と思ったんです。
藤波 オレたちはそうだよね。自分のコンプレックスというか、自分にはないものをプロレスで得ようとした。そしてやっぱりオレは(アントニオ)猪木さんに憧れていたね。レスラーってみんなそうだと思う。棚橋くんだって、前田(日明)も高田(延彦)も、みんな猪木さんになりたいんですよ。自分が団体の長になりたいし、みんなわがままだもん。
棚橋 いえ、僕は藤波さんになりたかったんです。藤波さんと闘った選手はみんな光っていて、「どうしてなんだろう?」と思ったら、光らせているのは藤波さんなんだと気づいてしまったんです。
藤波 そんな深いところを見てたんだ?
棚橋 それと藤波さんは名前に「辰」の文字が入っていて男らしいし、キャッチコピーが"ドラゴン"じゃないですか。必殺技もドラゴン・スープレックス、ドラゴン・スリーパー、ドラゴン・スクリュー。レスラーとしてこんなに運命的で最高にかっこいい人はいないと思いました。まるでヒーローが最強武器を装備しているような感じで。
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