「BreakingDown」の魅力は「素人が元プロを倒すことも起きる面白さ」。CEOのYUGOが語る、ストーリーの重要性と見せ方 (2ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi

――強さだけでなく、人間ドラマを見せていく感じでしょうか?

「僕がテーマに思っているのは『人間讃歌』です。例えば漫画でいうと、単純な強さを競うバトル漫画ではなく、『HUNTER×HUNTER』や『ONE PIECE』、まさに人間讃歌という言葉が出てくる『ジョジョの奇妙な冒険』のような。その3作品は、登場人物の能力や戦う場所など、ケースバイケースで戦況が変わることがある。必ずしも、勝った者が最強というわけではないですよね。工夫によっては、弱そうな人でもスターダムにのし上がれる。『BreakingDown』もそういう側面があるんじゃないかと」

――前回の「BreakingDown5」では、細川貴之(ボクシングの元世界ランキング3位)さんに、てるさん(安保瑠輝也チャンネルののメンバーで喧嘩自慢)が勝つケースもありました。

「まさにそれですね。1分間の勝負だからこそ、素人が元プロを倒すジャイアントキリングも起きるのが面白さのひとつだと思います」

――「BreakingDown5.5」では2対2という新たな試みもありました。今後、本大会で行なう可能性は?

「実現の可能性は高いと思いますよ。これからも『〇.5』のスピンオフ大会は継続的にやっていくつもりですが、そこでは伏線回収や、新しいことを試してみたい。オーディションで因縁が生まれたけど、本戦では実現しなかった試合を組んだり、DJ社長と10人ニキの試合のようにラウンド無制限でやってみたり。それを本戦にどうつなげるかを判断していこうと思います」

――毎回、ルールや演出で新たなものが導入されています。2021年7月のスタートから約1年で、ここまでバージョンアップすることができた理由は?

「大会が終わった後ではなく、大会が行なわれている最中でも気になったところを修正していくからこそのスピード感でしょうね。前回の『BreakingDown5』でも、第7試合まではダウンしたらすぐにレフェリーが止めて試合終了だったのが、『あまりにも早すぎる』ということで変えました。出場者の承諾も得てですけど、そういったことは他の大会ではできないはず。闘いながら強くなっていくサイヤ人のようにレベルアップしていく感じです(笑)」

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