K−1ファイターで美容師の菅原美優。「最初は格闘技だけ」のはずが、なぜ「二刀流」の選手になったのか

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 撮影●田中亘 photo by Tanaka Wataru

チャンピオンとして「プレッシャーはある」

――対戦相手、チャン・リー選手についての印象は?

「元保育士のすごく綺麗な方。対戦は2度目です。1戦目は、自分がデビュー3戦目の時(2019年7月21日『Krush.103』)でした。あの時は、まだお互いぺーぺーだったんで、試合という試合じゃなかったです。グチャグチャした試合になっちゃって。今回は、お互い成長して、いい試合ができたらいいと思ってます」

――チャンピオンとして迎える立場はいかがですか?

「プレッシャーはありますね。ちょっとでも差を見せないといけないと思いますし。やっぱり女子だと一発がないので、そこをどう見せるかが難しいですし、一番こだわっているところでもあります。余裕がないので大きいことは言えないですが、できることをしっかり頑張ります!」

――試合の話になると表情が変わりますね、笑顔がなくなりました。

「やっぱり考え込んじゃいますね。どうしようかなぁと思ってしまって。ホント自分との闘いです。でも、こういう試合こそ成長できるのもわかっているので、ちゃんと向き合ってやらないといけないと、心の準備をしています」

――体の線が細い印象ですが、フィジカルトレーニングは?

「筋トレは、自重しかしないです。懸垂、腕立て伏せ、腹筋。重りを持っての筋トレはあまりしないですね。スピードが落ちたりもするみたいなので。筋トレをしないとヤバいくらいフィジカルが足りないとか、パワーが足りないというワケでもないので、とりあえず今はこのまま続けていこうかなって思っています」

――格闘家と気がつかれないのでは?

「でも、運動したりすると、『意外と筋肉がついてるんだね』とかは言われます。重い物を持ち上げたりした時とか(笑)。確かに普通にしていたら格闘家とはわからないぐらいなので、もうちょっと鍛えないといけないなと思っています」

――試合前の減量は?

「ほとんどしないですね。普段がリミットプラス3キロぐらいです。試合前、練習の強度が上がってきた時は、練習が終わった時点でプラス800グラムくらいになっています。なので、ほぼ減量はなくて、ナチュラルな感じでやってますね。夜ご飯を食べるか止めるか、その程度で。代謝も悪いほうじゃないんで、全然大丈夫です。最近は、夜ご飯を食べても、寝ている間に代謝で体重が落ちて、次の日起きたらリミットジャストとかアンダーになっていたりします (笑)」

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