女子プロボクサー鈴木なな子は日本から世界へ。「2、3年以内に東洋チャンピオンになりたい」 (2ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 田中亘●撮影photo by Tanaka Wataru

好きなボクサーはカネロとドネア

――道場で最年少の4歳。怖がることはなかったんですか?

「幼稚園生の時は、そんなに練習も厳しいわけじゃないから楽しんでやってましたね」

――高校2年で全関東大会の女子軽量級を優勝するまでになりますが、そこからの転向。ボクシングのどこに魅力を感じますか?

「単純にカッコいいってこともあるんですが、ボクシングは一戦一戦が持つ意味がより大きく、勝った時の達成感がすごいことでしょうか。普段のオン・オフもハッキリしていて、生活に"張り"が出るんです。練習があるから週に一度の休日がとても楽しみになる。その充実している感じが好きです」

――ちなみに、好きな選手はいますか?

「カネロ(サウル"カネロ"アルバレス)選手や、(ノニト・)ドネア選手が好きです。カネロ選手は近距離でも離れても攻撃がうまい。ガードも硬いし、あのスタイルは『すごくきれいだな』と感じます」

――空手の蹴りを活かすのであれば、ボクシングではなく、キックボクシングという選択肢もあったのでは?

「もともとのきっかけは、空手のパンチがヘタだったので、上手くなるためにボクシングをちょこっとかじる程度でやっていたんです。あと、空手も流派がたくさんありましたが、キックボクシングは団体がたくさんあるので、それが統一されている競技がいいな、とも思っていました。フルコンタクトをやってましたから、ボクシングに転向することは家族からも反対されませんでしたね」

――高校3年生でプロデビューして、大学4年生で女子日本ミニマム級王者に。ここまでのボクシング人生は順調ですね。

「大学生のうちに目標のベルトが獲れたので、トータルで見たらそうかもしれません。でも、試合のスパンが開いてしまって、試合数を思うようにこなせなかったのは少し残念です」

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