2022.02.18

K-1野杁正明は「格闘技は趣味」だからこそ強い。武尊vs那須川天心が予定の大会には「同じ舞台で試合を」

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi

――当時のK-1の階級は、魔裟斗さんも活躍したK-1 WORLD MAXの70 kgしかありませんでしたね。

「そうですね。当時の僕は体が細くて、『まだK-1には挑戦できない』と思っていました。そんな高校1年の時にK-1甲子園の話がきたんです。実は、その前にプロデビューするという話もあったんですけど、『優勝すると、(大会に出るための)推薦権がもらえるよ』と教えてもらったので、プロデビューを遅らせてそっちに出ようと決めたんです。

 それでK-1甲子園で優勝した翌年にプロデビューして、(2014年5月から)新生K-1がスタートするまでは、2010年から始まったK-1の63kg級の日本トーナメントや、GLORY、Krushにずっと出させてもらっていました」

――当時、憧れた選手はいましたか?

「K-1 WORLD MAXを見ていて、魔裟斗さんとブアカーオ(ポー.プラムック)さんはずっと好きでした。空手時代、僕は足技が好きだったので、ブアカーオさんの蹴りはよく見ていました」

――日本人選手と外国人選手で、何が違いを感じることはありますか?

「戦って感じる大きな違いは、骨格の強さですかね。"当たり"の強さ、バネの違いも感じます」

――昨年9月のウェルター級トーナメントは日本人選手が多かったですが、今後は外国人戦選手を入れてのトーナメントをやりたいですか?

「やりたいです。K-1の価値を上げるには、誰もが認めるトップクラスの外国人選手を呼んでもらって、その上で勝っていくことが大事。実績がない日本人選手や、無名な選手とやってタイトルを防衛しても、ベルトの価値は上がらないと思うので」

【100点満点の試合はない】

――それほど、昨年のトーナメントは圧倒的でしたからね。決勝のあとに、奥さんやお子さん2人をリングに上げていたのが印象的でした。

「家族はすごく応援してくれます。コロナ禍でしばらく難しかったんですが、昨年のトーナメントで約1年半ぶりに会場に来ることができて。でも妻は、試合の勝ち負けより、大会前に負った左足のケガ(ふくらはぎの筋断裂)が心配だったみたいです。途中でまた切れたりして、ドクターストップになるんじゃないかと。

 娘は、僕の入場曲が流れると『あっ、パパが来るー』となります(笑)。ふだん、車で入場曲が流れた時も『これパパの曲でしょ』と言いますね。息子も、僕が練習で家にいない時には、『パパの試合が見たい』と映像を見ているらしいです」