「オンナ堀口恭司」渡辺華奈は前を向く。「一度アスリートとして終わった。そこからの格闘技人生はボーナスステージ」 (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 撮影●田中亘 photo by Tanaka Wataru

【"オンナ堀口恭司"は「恐れ多い」けど・・・】

終始フランクに、インタビューに答えた渡辺終始フランクに、インタビューに答えた渡辺この記事に関連する写真を見る――ここまでの渡辺選手のKO勝ちはすべて寝技ですが、打撃でのKO勝ちも狙いたいですか?

「憧れはありますね。派手に打ち合ったほうがファンも面白いかもしれませんし、打撃で打ち合える選手が人気で試合を多く組まれたりもします。私も打撃を強化していますが、それで対抗しようとすると、この前の試合(カモーシェ戦)みたいになっちゃうこともある。

 地味ですが、自分がもっとも勝つ可能性が高いスタイルでやっていこうかと。『組んだら絶対に倒せる』みたいな選手がいても面白いんじゃないのかな、と思っています」

――同じくBellatorで活躍している堀口恭司選手は、打撃も寝技も高いレベルにある選手ですが、渡辺選手は"オンナ堀口恭司"と言われることがありますね。その呼び方は、本人としてはいかがですか?

「恐れ多いですね......。でも、私のほうが年上ですけど堀口さんの生まれ変わりになりたいというか、そのくらい尊敬している選手です(笑)。今の私はそんな高いレベルにいる選手ではないですけど、そこを目指したいです」

――堀口選手が挑戦者として戦った、昨年12月のBellator世界バンタム級タイトルマッチ(王者セルジオ・ペティスのバックブローをもらいKO負け)はどう見ていましたか?

「試合なので、勝ちもあれば負けもある。負けたからといって堀口さんが弱くなったわけではないし、相手が強かったということ。偉大ですばらしい選手であることは1ミリも変わっていないので、また頑張ってほしいです」

――渡辺選手は、競技以外ではYouTubeでぱんちゃん璃奈選手と一緒にコスプレを披露するなどしていましたが、動画配信なども考えていますか?

「あれは私個人のチャンネルはなくて、ジムの『FIGHTER'S FLOWチャンネル』でやったものですね。私は求められたらコラボして、コスプレもしますというスタンスです(笑)。

 自分でもやったほうがいいのかなとも思うんですけど、練習に時間を割きたいのと、そんなに器用じゃないので両方できる人が羨ましいです。いざやるとなったら動画を撮ってくれる人、編集する人が必要ですし、『すべて自撮りでやろう』となってもつまらないかなぁ......とか考えてしまって。

 そういえば以前、高校の後輩の中村美里と『YouTubeをやろう』となって、2本くらい撮ったんですけど、そのまま止まってます」

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