タイトル戦前のノニト・ドネアに独占インタビュー。「また日本で」井上尚弥との再戦への思いも語った (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Kyodo News

――カシメロがWBO王座を保持している限り、彼と戦わなければあなたの目標のひとつである4団体統一は達成できないということになります。カシメロと対戦する可能性はまだありますか?

ND それは間違いないですよ。100%です。4団体統一のためならどんなチャンピオンとでも戦うつもりですし、彼が王座であるなら対戦は問題ありません。ただ、これまでも常に厳格な薬物検査を重視してきましたし、今後もそれは変わりません。私は過去、PEDを使用していただろう選手とも対戦して勝ってきましたが、厳しい検査を求める考えは揺るぎません。ボクシングのクリーン化のためです。

――2022年はあなたにとって重要な1年になる可能性があります。どんなシナリオを思い描いていますか?

ND まずはガバリョに勝ち、迎える2022年、私はバンタム級の4団体統一王者になります。そのビジョンを頭に描くことができています。今の私はその目標を実現するために戦い続けているのです。

――来年11月で40歳を迎えます。2022年がボクシングキャリア最後の1年になることもあるのでしょうか。

ND それはわかりません。私はまだボクシングというスポーツが好きだし、エキサイトできています。バンタム級を制したあと、もしかしたら階級をスーパーフライ級に下げるかもしれないし、またスーパーバンタム級に上げて戦うかもしれません。エキサイトできるチャンスがある限り、私は戦い続けるのではないかと思います。

――あなたは最大でフェザー級まで上げましたが、現実的に今後、スーパーフライ級に落とすことは可能なのでしょうか?

ND 問題ないですよ。2年前、井上との試合の際、当日朝の時点で116パウンドだったんです(注・スーパーフライ級は115パウンド)。そこで水を飲み、計量は117.5パウンドでクリアしました。その経緯を考えれば、スーパーフライ級に落とすことは難しくないはずです。

まだまだ心身ともに調子はいいですし、おそらくあと数年は戦い続けられるんじゃないでしょうか。だから、バンタム級の4団体統一は現在の最大目標ではありますが、私のレガシーの一部にすぎないのです。

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