世界的に偉大な王者だったザ・ファンクスとハーリー・レイスの素顔。私生活での振る舞いは対照的だった (4ページ目)

  • 松岡健治●文 text by Matsuoka Kenji
  • photo by Hiraku Yukio/AFLO

 生前、馬場は「NWA世界王者になるレスラーは、受け身のうまさとリング上で醸し出す品格が大切だ」と唱えていた。

「リック・フレアーも、レイスと同じように受け身のうまさがあってチャンピオンになりました。NWA世界チャンピオンは、全米のあらゆるテリトリーを渡り歩くから、その地区のトップを引き立たせないとダメ。そのためには、相手の技をうまく受けられないといけないんです。

 だけど、受け身はうまいしプロレスの天才だったディック・マードックは、馬場さんも『品がない。あれではチャンピオンになれない』と言っていたように、実際にチャンピオンになれなかった。NWAで王座を獲得できたのは、ジャック・ブリスコ、ザ・ファンクス、フレアー、そしてレイス......リング上での品があるレスラーばかりでした」

(=敬称略)

(第5回につづく>>)

■和田京平(わだ・きょうへい)
1954年11月20日生まれ。東京都出身。さまざまな職業を経たあと、1972年に全日本プロレスにリング設営スタッフとして参加。1974年レフェリーとしてデビュー。1986年には、東京スポーツ新聞社が制定する「プロレス大賞」で「優秀レフェリー賞」を受賞した。2011年6月に一度は全日本を離脱するも、2013年6月に「名誉レフェリー」として復帰した。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る