伝説のレスラー谷津嘉章が語る「最強の3人」ジャンボ鶴田の順位は? (2ページ目)

  • 井木 康文 ●取材・文 text by Iki Yasufumi
  • photo by DDTプロレスリング/アフロ

第3位:「ガツガツ攻める不沈艦」スタン・ハンセン!!

スタン・ハンセン「ウィー」の雄叫び photo by 平工幸雄/アフロスタン・ハンセン「ウィー」の雄叫び photo by 平工幸雄/アフロこの記事に関連する写真を見る

「まずはやはりスタン・ハンセンじゃないでしょうか。彼はアメリカンプロレスはもちろん得意ですが、日本人が好む格闘技スタイルというんですか、リアルファイトに近いような闘い方もできてしまう非常に器用な選手でした」

 谷津は、新日本プロレスでのデビュー戦から始まり、全日本プロレスに主戦場を移してからも幾度となくスタン・ハンセンと激闘を繰り広げてきた。

「ウエスタン・ラリアットに代表されるように、彼の打撃技はかなり強烈です。当時の日本のプロレスファンが、派手なアメリカンスタイルより格闘技的なスタイルを好むことを熟知していた彼は、強烈な打撃技を間髪入れずに叩き込んできました。当然ファンは大盛り上がりですが、ひたすら受け続ける自分にとっては非常に厳しい相手でした」

 谷津と同じくスタン・ハンセンも新日本プロレス・全日本プロレスの両団体を経験しており、そのスタイルは新日本プロレス時代の影響が強いのかもしれない。

「また、スタン・ハンセンは非常に自己顕示欲が強く、ファイトスタイルにもパンチ・キックでガツガツ前に出るような形で現れていたと思います。そんな自己顕示欲の強さも彼の人気の源であったと思います」

 技数は多くないが、多様なファイトスタイルを駆使しガツガツと攻めてくる巨体の不沈艦には、オリンピアンレスラーの谷津といえども、非常に苦戦したようだ。

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