井上尚弥2位、井岡一翔10位。選定委員が明かすPFPのランキング争い (2ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Kyodo News

「複数の階級を制覇し、個人的にPFPトップ10に入ってしかるべきと感じていた選手(=田中)を下したから、井岡には10位に入る価値があると思う。ゴロフキンは明白に負けた経験はないし、今でも2017年9月のサウル・"カネロ"・アルバレス(メキシコ)との第1戦は勝っていたと思う。

 ただ、最近は対戦相手の質が落ち、38歳という年齢(による衰え)もある。現時点で実力では井岡、キャリアの深みではゴロフキンが上回るが、私は最近の力を重視して井岡を推したい」
 
 頻繁に名前が出ているが、井岡の浮上に伴い、前回のランキングで10位だったIBF世界ミドル級王者のゴロフキンが陥落した。

 通称"GGG"は数年前に同ランキング1位に推され、依然として世界的なリスペクトを集めるエリート王者だ。もう全盛期の力はないとしても、昨年12月18日にはIBF指名挑戦者のカミル・ゼラメタ(ポーランド)から4度のダウンを奪った上で7回TKO勝ち。38歳となった今でも健在なところを示したばかりだった。そんなスーパースターをランキングから蹴落とす形になったことからも、井岡がやり遂げたことの価値が見えてくる。

【最新のPFPランキング】
 1位 サウル・アルバレス(メキシコ)
 2位 井上尚弥(大橋ジム)
 3位 テレンス・クロフォード(アメリカ)
 4位 オレクサンデル・ウシク (ウクライナ)
 5位 エロール・スペンス・ジュニア(アメリカ)
 6位 テオフィモ・ロペス(アメリカ)
 7位 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
 8位 ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)
 9位 ジョシュ・テイラー(イギリス)
 10位 井岡一翔(Ambitionジム)

 PFPランキングではカネロ、井上、クロフォードらによる首位争いが話題になることが多いが、9、10位争いも激戦だ。

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