井上尚弥の統一戦は夏開催か。大橋会長が語る現状「本物は生き残る」 (5ページ目)

  • 栗田シメイ●取材・文 text by Kurita Shimei

 現代ボクシングは、4団体の王者制になってから『一番強いのは誰なのか』が非常に見えにくくなりました。尚弥の場合も、デビュー後は強すぎてマッチメイクを避けられ、相手を圧倒して勝利を重ねていったのに一般の方への知名度がなかなか上がらなかった。そのことは本人も気にしていましたね。ただ、『強い相手とやり続けることで必ず評価される』と言い続けて、ジェイミー・マクドネル戦(WBA世界バンタム級の王座を獲得)以降は取り巻く環境が変わった。そしてWBSSの優勝で評価は最上級のものになり、これまでやってきたことが間違いじゃなかったと感じることができました」

――まずはカシメロ戦に注力することになりますが、それ以降の対戦相手として、ウバーリ、ギジェルモ・リゴンドー(WBA世界バンタム級王者)、エマヌエル・ナバレッテ(WBO世界スーパーバンタム級王者)などの名前が挙がっています。

「WBSSから、対戦相手探しに対する苦労がなくなったのでホッとしてます(笑)。現在、マッチメイクはトップランク社に一任していますが、尚弥の意向を汲み取ってくれているので、その点も安心しています。今の尚弥に勝てば一夜にして人生が変わるわけですから、世界中のボクサーの標的になった。ただ、今名前が挙がったようなボクサーとやることも一切恐れていないです。

5 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る