RIZINで朝倉海がTKO負け。バンタム級は堀口恭司を含め混戦に (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 原悦生●撮影 photo by Hara Essei

 今回の"リマッチ"でケイプに完全勝利し、兄とともに世界に羽ばたいていくと思われていたが......。スピード感溢れる打撃の攻防になった第1ラウンドを終え、第2ラウンドのゴングが鳴って間もなく、ケイプの右パンチがヒット。海がダウンすると、ケイプはそれを逃さずにグラウンドでパウンドを浴びせ続け、レフェリーが止めに入った。

 2回TKO負けを喫しタイトルを逃した海は、試合後に「(ケイプは)パンチに対しての反応もよくて想定外でした」と相手の強さを認めつつ、「負けたままでは終われないので、リベンジしたいと思うし、必ずベルトを巻きたいです」と前を向いた。

 一方のケイプは、勝利が決まったその足で放送席にいた堀口に駆け寄り、おでこにキス。次の対戦を要求した。右ひざの負傷で長期離脱中の堀口は、海との再戦を最優先としながらも、「やることが増えた」とケイプとの対戦も楽しみにしていることを語った。

 しかしケイプも、無事に堀口戦に辿り着ける保証はない。同日の第7試合で、石渡伸太郎との激戦を制した扇久保博正(2-1の判定勝利)と、今年の春にタイトルマッチを行なう予定になっている。日本の総合格闘技団体「修斗」の現世界フライ級王者である扇久保は、過去に2敗を喫している堀口からの勝利を渇望している選手。得意の寝技に磨きをかける扇久保の"打倒・堀口"への強い思いが、ケイプを上回ることになるかもしれない。

 そのタイトルマッチはもちろん、ケガからの復帰を目指す堀口、敗戦からさらに強くなって戻ってくるだろう朝倉海の次戦の行方からも目が離せない。今年のバンタム級の覇権争いは壮絶を極めそうだ。

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