2019.12.30

髙田延彦はRIZINからアンディ・フグ並みの
スターの誕生を期待する!

  • 瀬川泰祐●取材・文 text by Segawa Taisuke
  • 田中亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

――4人それぞれに個性がありますし、揃って好戦的なタイプですね。彼らは、まだ日本ではあまり知られていない選手ですが、どのように日本で名を上げていくのか非常に楽しみです。

「よく思い出してください。K-1やPRIDEの全盛期、その人気を支えたのは外国人のスター選手たちでした。K-1なら、アンディ・フグ、ピーター・アーツ、ジェロム・レ・バンナ、マイク・ベルナルド、マーク・ハント、アーネスト・ホースト……。彼らもはじめは無名の選手でした。PRIDEも同じで、桜庭和志や、途中から吉田秀彦などが出てきましたけど、メインを飾ったのはエメリヤ-エンコ・ヒョードル、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ミルコ・クロコップ、ヴァンダレイ・シウバといった外国人選手なんです。

 今回のライト級トーナメントも、RIZINの人気を支えられるだけの実力があり、アグレッシブに戦うファイターが揃っています。ここに日本人がいないのは残念ですが、準決勝と決勝の3試合は、絶対にハズレがない試合になりますよ。総合格闘技RIZINのすごさを、外国人のスター選手が生まれる瞬間を観てもらいたい。それは、今年行なわれたラグビーワールドカップと同じで、理屈抜きで伝わるものだと思います。ぜひ、お茶の間の皆さんにも見てもらいたいですね」

――当時のK-1やPRIDEの外国人スター選手たちには、多くのファンが感情移入し、応援していましたね。

「そうなるためには、やっぱり地上波のテレビ放送がある大会で、いい試合を見せていかないとダメ。昔だったら、街を歩いていたら『マイク・ベルナルドだ』『ヴァンダレイ・シウバだ』となっていたわけじゃないですか。それと同じように、『ムサエフだ』『グスタポだ』とならないとね。

 繰り返しになるけど、かつての名ファイターたちも、まったく知名度がない選手だった。僕も1998年の頃はヴァンダレイ・シウバの『ヴァ』の字も知らなかったし、RIZINが始まった2015年くらいには、那須川天心のことも知らなかったですよ。やっぱり、すごい試合をすれば、スターが生まれるということ。彼らには何とか頑張ってもらいたいね」

――ライト級トーナメントのほかにも、見どころのある試合についていくつか聞かせてください。那須川天心選手vs江幡塁選手の注目ポイントは?

「『もしかしたら江幡が勝つんじゃないか』という声もチラホラと聞こえてくるけど、彼もいい選手ですよ。2人は身長もベストウェイトも同じくらいなんじゃないかな。この試合は、1ラウンドであっさり終わるんじゃなくて、フルラウンドの”どつき合い”を見てみたいですね。江幡はこれまで肘ありルールでずっとやってきているから、今回はそれが禁止されていることがどう影響するのか。いずれにせよ、江幡が、天心を倒せるだけのポテンシャルを持っているというのであれば、この大舞台で、テレビを観ている多くの人たちの前でその力を出し切ってほしいです」