2019.12.22

海外識者4人が村田諒太の有利を予想も、
気になる「番狂わせ」の可能性

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Yamaguchi Hiroaki/AFLO

Q3 どんな試合になるか

ヘルナンデス 村田が4、5ラウンドでKO勝ち。バトラーはもう数ラウンド耐えるかもしれないが、最後は村田の右パンチか、ボディ打ちが決め手になるだろう。

サンガリア バトラーはエキサイティングな選手だが、過去にはボディにダメージを受けたこともあるし、「世界レベル」とは言えないクックに敗れたこともある。そんな戦歴は、彼が世界王者級のファイターではないことを物語っている。村田は地元の利があるし、ブラントとの第1戦で苦杯を舐めた経験から、気を引き締めて臨んでくるはずだ。ブラントとの再戦での村田は、これまでと違う選手に見えた。村田が8、9ラウンドでKO勝利するだろう。

セント・マーティン バトラーの戦術が功を奏し、賢明に戦いさえすれば、番狂わせは可能だと考える。村田はカウンターパンチの標的になりやすい。バトラーは採点上、リードを奪われるかもしれないが、どこかでビッグパンチを打ち込めるだろう。バトラーが9ラウンドにストップ勝ちする。

ナム 6ラウンド以内に村田がKO勝ち。

Q4 村田が今戦に勝った場合、サウル"カネロ"アルバレス(メキシコ)、ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのビッグファイトのチャンスは訪れるか

ヘルナンデス 間違いなくあり得る。最近のビッグファイトはラスベガスだけでなく、ロサンゼルスやニューヨークでも開催されるようになっている。さらに今月、アンディ・ルイス・ジュニア(アメリカ)とアンソニー・ジョシュア(イギリス)の再戦がサウジアラビアで行なわれたことが示すとおり、プロモーターたちがより大金が動く海外マーケットにも目を向けているのは明らかだ。

 先日、カネロはDAZNのインタビュー中に「日本でのファイトに興味がある」と話していた。カネロ本人が望めばどんな試合も実現するし、DAZNにとっても理にかなうマッチメイク。日本でのビッグファイトが実現しなかったとしたら、そちらのほうが私には驚きだ。

サンガリア カネロと契約を結ぶDAZNは、1戦ごとに膨大な金額を払わなければならない。商品価値でその基準を満たす対戦相手は多くはないが、村田はその限られた選手のひとりだ。ただ、村田の相手としては、キャリアの下り坂にいて、対戦相手のオプションも限られるゴロフキンのほうが適しているのだろう。いずれにしても、村田はいい時代のミドル級で活躍していると言える。