「最強」の先へ。自分に厳しい大野将平が五輪連覇を目指す (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Osada Yohei/AFLO SPORT

 井上監督が「世界中の選手たちが研究をしてきている中で、今回の圧巻の勝ち方というのは非常に高く評価してもいいんじゃないか」と言うように、東京五輪代表候補争いは、大野が一歩前進したと言える。

「こういう形で優勝できたのはうれしいですが、自分の73kg級の戦いはまだ道半ば。五輪連覇というのは、簡単ではないと自分自身が一番理解しているので、今回勝ったからこそ、もう一度やり直さなければいけないと思っています。来年の東京五輪は、自分にとってリオに続く2回目の集大成なので。特別だからこそ、ほかの選手よりもひとつ上のステージで戦っていきたいと思っています」(大野)

 目標とする柔道を口にする大野は、ここで"最強"の姿を見せつけたからこそ、さらに気持ちを引き締めて、もっと強くなるためのステージへ進もうとしている。

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