2018.10.28

「ブーイングはリングに咲く花」。
大仁田厚は何があってもめげない

  • 松岡健治●文 text by Matsuoka Kenji
  • photo by Nikkansports/AFLO

 試合形式は電流爆破デスマッチ。初めてFMWでターザン後藤選手とやったときは、「邪道だ」とか批判されましたけど、今となってはいろんな団体、選手がやっている。それはイコール、オレの発想が認められたってことで、これからも思う存分に電流爆破をやっていきますよ。


「今回の試合の後に何を目指すのか」ってのもよく聞かれますが、佐賀県の神埼市長選へ再出馬する意欲は捨てていません。今も純粋に町づくりをしたい思いに変わりはないからね。これもいろいろ言うヤツはいるけど、前回の選挙でありがたいことに人のつながりができたから、その縁を大切にしたいと考えています。

 魅力ある町づくりって、そこに住む人と協同でやるもんだと思っています。そこが繁栄したり住み心地がよくなったり変わっていくことに力を注ぎたい。地方自治ってみんなの意見に耳を傾ける旗振り役が必要だから、そういった役割で町づくりや都市づくりをやってみたいですね。

 俺は40歳を過ぎてから高校と大学を卒業した、いわばイレギュラーな人間。若い時に勉強しなかった分、知識が足らないところも大いにあります。それに、事務的なことをきちんとやったり、ロジカルにものを作り上げるには不向きだと思っています。だけど、10代のころから海外を渡り歩いたり、プロレス界で名を挙げた経験があるし、人にはない発想力があると自負しています。

 俺だけじゃなく誰にだって、これまでの生きてきた歴史があるし、その中で培ってきたスキルや、身になってる経験がある。俺は自分の持ってる発想力をつかって、地方から日本を元気にする「まちづくり」をしてみたい。いわばこれからの俺のテーマのひとつは、「まちづくりダヨ、人生は!」かな。そのためのイベントの仕掛けも、仲間と徐々にすすめています。

 今までは自分の興行でも他の団体からリングを借りていたんですが、自分でリングを持つことで、夜市で試合をやったり、小学校や老人ホームでプロレスを見せることがやりやすくなる。自分のリングを持って今まで以上にプロレスを草の根的に展開して、老若男女、いろんな人たちに元気と勇気を与えられたらと考えています。だからオレは、「ボランティアレスラー」なんですよ。