入江ゆきがアピール不足の銀。
レスリング50kg級の競争が熾烈になる

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 7月の須崎とのプレーオフで敗れた後は、このアジア大会へ向けて日本選手とは違う対外国選手用の戦い方に改善することを中心にやってきたという。その効果もあってスタミナが切れるということはなかったが、相手を動かしてチャンスを作ることができず、ポイントを取りたいという気持ちだけが先行してしまったと反省する。

「国内のライバルもいるからやっぱり負けたくないと思ったし、金を獲りたいと思っていました。悔しい結果ですが、これからはもっと自分のスタイルを体に染み込ませて、スピードを磨いていきたいと思います」

 次の目標は全日本選手権だという入江は「そこで優勝して来年の世界選手権や再来年の東京五輪につなげていきたい」と決意を口にする。

 自分をアピールすべきこの大会で悔しすぎる負けを経験したからこそ、三つ巴の戦いに向けての気持ちがさらに燃え上がっている。

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