【国際プロレス伝】ルー・テーズの筋肉は、鋼鉄ワイヤーのようだった (3ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by AFLO

 ラッシャー木村さんが最強の男と評した「岩石男」ジョージ・ゴーディエンコ、アクロバットプロレスを日本に広めたエドワード・カーペンティア、AWA世界王者のニック・ボックウィンクル、「人間台風」ドン・レオ・ジョナサン、狂乱ファイトで流血必至のマッドドッグ・バション、国際の外国人エースとして君臨したジプシー・ジョー、ラッシャー木村さんの足を折ったオックス・ベーカー、「南海の殺し屋」ワイルド・サモアンズ......。

 そのほか、スーパースター・ビリー・グラハムやダイナマイト・キッド、リック・フレアー、そうそう、美人レスラーのビッキー・ウイリアムスやジョイス・グレーブルもいましたね。みんな個性的で、高度なテクニックや爆発的なパワーがあり、プロレスラーとして華があった。

 吉原社長がアメリカ、カナダ、ヨーロッパなど世界中に独自のルートを築いて彼らを招聘してきたわけですが、国際プロレスの状況を考えると、苦労して契約した選手も多かったことでしょう。今、改めて思うのは、吉原社長のお考えです。きっと社長は、『いいか、お前ら! 世界のトップ選手、スター選手たちと接し、よく観て、肌で感じて、勉強しろ、何でも盗め! 自分たちも一流レスラーになって、世界へ羽ばたけ!』と僕たちに言いたかったんでしょうね。

 それにしても、74歳まで6000試合、ほとんどストレスとプレッシャーのかかるメインイベントを務め、80歳のときに50歳の女性と再婚したエネルギーは、やっぱり人間を超えて鉄人ですね」

(つづく)
【連載】アニマル浜口が語る「国際プロレスとはなんだ?」

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