【国際プロレス伝】アニマルとのタッグで大暴れしたマイティ井上の今 (2ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • 原悦生●撮影 photo by Hara Essei

 また、マイティ井上はグレート草津、アニマル浜口、阿修羅・原と次々とパートナーを代えながら、IWA世界タッグチャンピオンにもなっている。

 なかでも浜口とのタッグでは、1977年11月6日、東京・後楽園ホールで全日本プロレスから参戦してきたグレート小鹿・大熊元司の「極道コンビ」からアジアタッグ王座を奪取。さらに1979年2月23日の千葉・千葉公園体育館では、グレート草津・アニマル浜口組が奪われたIWA世界タッグ王座を、山本小鉄・星野勘太郎の「ヤマハ・ブラザーズ」から井上・浜口組が奪い返した。

「和製ハイフライヤーズ」「浪速ブラザーズ」の愛称で親しまれ、一世を風靡したマイティ井上・アニマル浜口組はIWA世界タッグ王座を2度獲得。同王座の最多記録となる通算16度の防衛をマークしている。

 マイティ井上は「タッグパートナーとしてベストはアニマル浜口。彼は俺と同じでガンガンいくから、組んでいてやりやすかったよね」と認める一方、浜口もまた「井上さんと組むと試合がしやすかった」と感謝している。

「僕はただ暴れるだけでしたが、井上さんがいろいろ考えてくれて、好きなようにやらせてくれました。本当にありがたかったですね。

『タッグ』というのは助け合うというより、組んだ者のいいところを出してあげないといけない。だから、1+1が2でなく、3にも4にも5にもなる。そういう意味でも、井上さんは最高のレスラーでした。

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