2017.09.12

パンチで爆発音がする井上尚弥。
ロマゴンの沈没で、次なる標的は誰だ?

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by AFLO

 ニエベス戦を放送したプレミアケーブル局『HBO』の幹部、ピーター・ネルソン氏も、井上のパフォーマンスに感心した様子だった。ネルソン氏は、HBO のボクシング番組で中継するカードの決定権を持つ人物だ。アメリカでは無名の存在だったミドル級の怪物、ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)や、軽量級の帝王となったローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の起用を決断し、新たなセンセーションに仕立てあげた責任者でもある。

「ニエベスはアマチュア、プロを通じてKO負けがなかっただけでなく、ダウン経験もなかった選手。粘り強かったが、井上は強すぎた。彼は、自身がどれだけの才能を持っているか世界に示したと思う。井上陣営がどんな方向に進みたいかが明確になった後、今後について話し合えるのを楽しみにしている」

 会見前に個別で話を聞いた際のネルソン氏の言葉を聞く限り、井上が遠くないうちにHBO 興行に再起用される可能性は高そうだ。そんな流れから見ても、”モンスターの米国デビュー”は成功だったと言えよう。