須藤元気が大予想。どうなる?メイウェザーvsマクレガー「世紀の一戦」 (4ページ目)

  • 稲垣 收●取材・文・写真 text & photo by Inagaki Shu


「ただ、メイウェザーも百戦錬磨なんで、そういうのに付き合わない頭の良さがあります。メイウェザーは自分を相対化できているからこそ49戦無敗だったんです。若い時は結構KO勝ちしていましたが、年齢がいってKOできなくなってからは『アウトボクシングに徹して勝ちにいく』スタイルに切り替えた。並の選手だと、KOできなくなっても勝負にいったりしてしまうけど、メイウェザーは自分自身のポジションをちゃんとわかっている。

 ですからマクレガーとやるときに『何をやったらリスクがあるか』、相当計算してくるはず。マクレガーが勝つには、その裏をかく戦略・戦術が必要です。だからこそ"総合"的に、ボクシングにないもので戦うことです」

 須藤氏がK-1に出た際も、K-1ファイターたちが見たことのないような戦法で幻惑した。

「最初にK-1に出たとき、僕は"異物"でした。みなキックボクサーなのに、僕は総合格闘家で、打撃ルールだけの試合はしたことがなかった。だから、他の人がやっていなかったことを考え、『背中や後頭部を殴ってはいけない』というルールを逆手にとって、相手に背中を向けて戦ったりしました。ルールの盲点を突くと、相手にとっては想定外なので、結構戸惑う。躊躇させたり考え込ませたりしたら、こっちのペース。マクレガーは意表を突いたりして、メイウェザーをいかに考え込ませるか、ですね。ただそれは、あくまで"飛び道具"。ちゃんとした実力があってこそ奇襲が生きてくるんですが、マクレガーもパンチは強いですしね」

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