【国際プロレス伝】アニマルを呑み助にした草津の「グレートな夜遊び」 (2ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by Sportiva

 また、草津はリングの上だけでなく、酒の席でもいつも国際プロレスの中心人物だった。

「胃も肝臓も人並み外れてましたよ。『酒豪』なんてレベルじゃない。吉原(功/よしはら・いさお)社長も(ラッシャー)木村さんも強いなんてもんじゃなかったけど、草津さんはものすごい呑み方をしていましたから」

 浜口は入門と同時に、草津の付け人となった。

「本郷清吉さん――僕がデビュー戦で戦わせていただいた先輩で、後に肥後宗典と改名されましたが、あの人の後釜として付け人になったんです。

 草津さんはプロ野球・大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)の長田幸雄(おさだ・ゆきお)さんと仲がよくてね。長田さんは"ポパイ"というあだ名で人気があった強打者です。巨人戦のとき、外野スタンドの観客からビール瓶を投げつけられると怒ってフェンスをよじ登り、スタンドに乱入する騒ぎを起こして退場にもなった。そんな逸話が残っている方です。

 おふたりはホントに仲がよくてね。お互い、東京や大洋の本拠地だった川崎あたりにいると、毎晩のように一緒に呑んでいました。スタートは銀座のスナック、それから青山のクラブ、そして六本木のディスコで騒ぎ、最後はお茶漬け屋さん。夜の街を必ず4~5軒はハシゴしていましたね。僕も草津さんの付け人として一緒に呑ませてもらいました。

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