米国メディアが見た村田vsエンダム戦。本場の意見も「ありえない」 (2ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by AFLO

「10ポイント差で村田が勝ったと思った。エンダムの勝ちはない。特に村田の地元である日本でこういった採点が出たことには驚かされた」(ラウル・サエンツ:NotiFight)

「エンダムにポイントを振れるとしても、最初の2〜3ラウンドと最後の2ラウンドだけ。そのすべてを与えても、7-5で村田の勝ちになる。加えて村田はダウンまで与えている。そう考えていくと、この試合でエンダムの勝ちはあり得ない」(ゲイブ・オッペンハイム:ニューヨーク拠点のフリーライター/今戦のために来日し、現場取材)

 ボクシングでは1ラウンドごとにポイント集計されて優劣を決めるため、試合全体の印象と採点にずれが生じることがある。例えば、A選手が5ラウンドを一方的に奪い、B選手が7ラウンドを僅差で制した場合、全体の印象はおそらく「A選手のほうが優勢だった」ように感じられるはずだ。村田がダウンを記録しながら敗れたエンダム戦にも、このからくりが当てはまると説明した人もいたようだ。

 ただ、コメントを読んでいただけば明白な通り、ここで挙げた記者たちはボクシングが1試合を通じてのダメージでなく、1ラウンドごとに優劣を決めるポイントの取り合いであることをもちろん理解している。その上で、村田が大半のラウンドを奪ったと指摘した。

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