【国際プロレス伝】アニマル浜口とプロレス「ナニワで運命の出会い」 (5ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by Nikkan sports, Sano Miki

 ルター・レンジといえば、バージニア州出身のアフリカ系アメリカ人レスラーだ。1961年に来日し、日本プロレスの吉村道明をバックドロップで失神KOして、戦慄の日本デビューを飾っている。そんなレスラーと「似ている」というのだから、吉原の浜口への期待は相当なものだったろう。

「夢というか、夢のそのまた夢。あのころ、プロレスラーに憧れない男なんていなかったでしょうからね。僕だってもともとプロレスが好きで、『大スポ』(大阪スポーツ=東京スポーツ大阪版)を毎日読んでいて、そこでナニワトレーニングセンターの広告を見つけたんですから。

『強い人間になりたい』というだけじゃなく、心のどこかに深層心理として、『プロレスラーになりたい』というのはあったんでしょう。それが、実現できる。『俺は、あの国際プロレスの社長と直接お会いしたんだ。認められたんだ』と思うと、天にも昇るような気持ちでした。荻原先生と出会ってなかったら、何のツテもない僕なんかプロレスラーになれなかったでしょうからね。縁というのは、本当に不思議ですよ」

(つづく)
【連載】アニマル浜口が語る「国際プロレスとはなんだ?」

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