波乱続きのRIZIN無差別級。イランの「汚れた英雄」が強すぎる

  • 布施鋼治●文 text by Fuse Koji
  • photo by RIZIN FF/ Sachiko HOTAKA

 12月29日と31日、『Cygames presents RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント』が、さいたまスーパーアリーナにて開催される。このトーナメントは、9月25日に行なわれた開幕戦の勝者に主催者推薦選手を加えた8人で争われ、29日に2回戦を、31日に準決勝、決勝を敢行するという過酷なもの。ミルコ・クロコップやバルトら著名ファイターも出場するが、最注目は、イラン出身のレスリング元世界王者、アミール・アリアックバリだ!

2015年に総合格闘技に転向し、3勝3KO無敗のアリアックバリ2015年に総合格闘技に転向し、3勝3KO無敗のアリアックバリ***

 RIZINの無差別級トーナメントが荒れ模様だ。一番の衝撃は、ミルコ・クロコップとの大一番を控えていたヴァンダレイ・シウバが、ケガの回復具合が思わしくなく欠場することになってしまったことだろう。

 それだけではない。昨年末の100kg級トーナメント準優勝者で、今回のトーナメント開幕戦を難なく勝ち抜いたイリー・プロハースカもケガで欠場。さらに、優勝候補のひとりと目されていた元UFC世界ヘビー級暫定王者のシェイン・カーウィンも、前夫人との子供の親権を巡る裁判を理由に、直前になって欠場を申し入れてきた。

 不慮のケガによる欠場は仕方ないが、カーウィンに関してはRIZINの榊原信行実行委員長が「どんな理由であれ、勇気なき者は去れ」と怒るのも無理はない。

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