人気再燃中。エース宮原健斗が語る「全日本プロレス」の今 (4ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文・写真 text & photo by Ozaki Mugiko

―― 宮原選手は最年少三冠王者になってから、変化はありましたか。

「ベルトに成長させてもらっている部分はあります。いまV3ですが、その都度、進化していってますね。勝っても負けても、興行をひとつずつ締めていたら、少しずつ自信が沸いてきたというか、自覚が増しています。『オレがやんなきゃ、誰がやるんだ』くらいの。歴史のあるベルトですから、責任も感じています」

―― 試合内容も変わってきましたか。

「試合に関しては、飛び抜けて急に良くなったという感じではないんですよね。着々と積んできたという感覚です。27歳という若さをよく取り上げられるんですけど、そんなに若いという意識はないんです。もう9年目ですから」

―― 2度目の防衛戦の相手・関本大介選手、3度目の相手・真霜拳號(ましも・けんご)選手は他団体の選手ですが、他団体にベルトが流出する不安はありますか。

「夜寝る前とか、冷静になったときに思います。よくよく考えたら、相当やばいなと。三冠の歴史を振り返ると、意外と全日本以外の選手はベルトを巻いていないんですよ。外国人選手はいっぱい巻いてますけど。なので、流出させちゃいかんと思います」

―― いまの全日本プロレスには、他団体の選手が多く参戦しています。そこも盛り上がりの要因でしょうか。

「いろんな化学反応は生まれているかもしれないですね。腹黒いところでは、他団体のお客さんを引っ張ろうと、僕は思っています。会社はそういうことを考えていないと思うんですけど、プレーヤーとしては意識してやっています」

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