12・29RIZINで禁断の激突! 桜庭和志と青木真也の対照的な生き様 (3ページ目)

  • 布施鋼治●文 text by Fuse Koji   保高幸子●写真 photo by Hotaka Sachiko

 いまだルールは最終調整中だが、PRIDEルールと異なり、ヒジ打ちが認められる可能性もある。相手の顔面を切り裂いたらドクターストップを誘発しやすいヒジ打ちに対する両者の考えは180度異なる。シンガポールのメガジム「Evolve MMA」で一流のムエタイ選手からその奥義を学ぶ青木は賛成派だ。

「DREAM(2008年~2012年に開催されていたイベント)を離れてからはヒジありきでやっているので、練習でもパッと出ますよ」

 一方、桜庭はあまりヒジ打ちを好まない。

「ヒジがあると、グラウンドの展開の幅が狭くなるので面白くない。ムエタイとか立ち技だったらありだと思いますけどね」

 5年前、ふたりはスパーリングで手を合わせた経験がある。目撃者の証言によると、その時は桜庭がいきなり3本先取したという。桜庭に確認すると、「覚えていない」というつれない返事が戻ってきた。

「5年も前のことなんでお互い変わっているでしょうし、試合はやってみないとわからない」

 対照的に青木は「2、3回取られたかな」と当時の状況をハッキリと覚えていた。

「桜庭さんは強かったと思いますよ。だからこそ(実戦で闘うことに)興味がある」

 以降の両者の交流といえば、記者会見などで顔を合わせた時に挨拶程度の会話をしたくらい。ただ、計量会場で一緒になった際、青木が年上の桜庭に減量方法をアドバイスしたことがあったという。

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