【プロレス】櫻井康雄×流 智美
「昭和のプロレスは立派な文化なんです!」

  • 中込勇気●取材・文 text by Nakagome Yuki
  • 本田雄士●写真 photo by Honda Takeshi

――最後に、「名勝負の条件」とはなんでしょうか?

 やはり大会場で1万人以上のお客さんがいるとか、条件が整ってこそ名勝負は生まれるものだと思います。後楽園ホールじゃダメだっていう意味ではないですけど、名勝負と好勝負は区別したほうがいい。蔵前国技館はじめ、大阪、福岡、札幌、広島...各地の大会場に、お客さんが興奮を買いに来るという雰囲気が出ていなければ名勝負ではないと思いますね。

櫻井 その試合のバックグラウンドも非常に大事です。たとえば、ハンセンと猪木がやるとなれば、ハンセンが76年にニューヨークでブルーノ・サンマルチノの首を折ったという実績があって、新日本に登場し猪木と大一番をやるんだというプロセスを、しっかりとファンに印象付けていくことが大事です。ストーリーがあってこそ名勝負は生まれるんですよ。

――ありがとうございました。『燃えろ!新日本プロレス』は、これからも歴史に残る一戦や隠れた名勝負を数多く収録していきますので、温かい目で見守っていてください。

詳しくは『燃えろ新日本プロレス』ホームページへ>>

櫻井康雄(さくらい やすお)...1936年生まれ、東京都出身。1961年、東京スポーツ新聞社に入社、後に取締役編集局長となる。テレビ朝日系『ワールドプロレスリング』解説者としても活躍。著書に『激録 力道山』『激録 馬場と猪木』などがある櫻井康雄(さくらい やすお)...1936年生まれ、東京都出身。1961年、東京スポーツ新聞社に入社、後に取締役編集局長となる。テレビ朝日系『ワールドプロレスリング』解説者としても活躍。著書に『激録 力道山』『激録 馬場と猪木』などがある流智美(ながれ ともみ)...プロレス史研究の第一人者、『週刊プロレス』連載ほか、著書多数。故・ルー・テーズのマネージャーとしても有名流智美(ながれ ともみ)...プロレス史研究の第一人者、『週刊プロレス』連載ほか、著書多数。故・ルー・テーズのマネージャーとしても有名

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