ソフトバンクホークスはeスポーツでも世界一を目指す。合宿所が超豪華 (3ページ目)

  • ハル飯田●取材

「海外チームと練習試合をすることが多く、そこに合わせないといけない事情もあります。基本的に選手は昼の12時に起きてきて、15時から練習試合を3セット、3時間以上行なって、また20時から同じように3セット行ないます。そこからそれぞれが個人練習をやるので、寝るのは深夜の3時くらいになりますね」

練習部屋。配線をコンパクトにして掃除しやすくするなど衛生面も配慮練習部屋。配線をコンパクトにして掃除しやすくするなど衛生面も配慮 単純計算をしても1日7~9時間は試合や練習をすることになる。そのため長時間椅子に座ることで腰痛になる選手も多い。またゲームは高い集中力が要求されるために、エナジードリンクを飲んで集中力を持続させようとする選手が多く、栄養面での偏りも心配されている。SHGではこの面でも改善に着手している。

「選手たちは糖分の摂り過ぎかなと思い、ここでは食事を作って出しているんです。野菜、肉、魚など栄養のバランスを考えて出しているんですが、好き嫌いのある選手もいて、残してしまうことも多いです。プロ野球選手もそうですが、コンディションはやはり個々人で整えていくのが基本。eスポーツプレーヤーも個々人で体調管理をやってもらうように伝えています」

 まだ選手たちの意識改革は必要だが、食事も提供することにより、栄養面での改善も見られている。またゲーミングハウスには小規模ながらトレーニングルームも完備するなど、いつでも体を動かせる環境を整えた。さらに競技面でも強化を図り、7月には新たに2人の韓国人コーチを就任させるなど、万全の体制を敷いた。しかしまだ課題はあるという。

「日本はそもそも海外のゲーム先進国に比べてLoLのプレーヤー人口が少なくて、選手の入れ替わりも少ないんですよ。海外で言うと18歳からデビューして2、3年がピークです。しかし国内では高年齢化していて、29歳でも現役としてやっている状況です。選手層の薄さによる新陳代謝の低さがリーグ全体の問題点の一つですね」

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