東京ヴェルディはeスポーツでも世界に出ていく。エイバルと親善試合も (3ページ目)

  • 八木泰●取材・文 text by Yagi Yasushi


「『パイオニアであれ』『ファーストペンギンでいよ』がクラブに脈々と受け継がれているフィロソフィーです。50年前の日本のスポーツ業界は野球一色でした。しかし、メキシコオリンピックで日本代表が銅メダルを獲ったことを受けて、1年で日本初のプロサッカーチームを作ると決心したのがヴェルディの原点です。当時から『開拓者であろう。失敗を恐れずにチャレンジするべきだ。決心したら進んでいく』との考えがあるので、eスポーツチームの設立も理解を得やすかったですね」

『ウイニングイレブン(ウイイレ)』や『FIFA』などのサッカーゲームを軸にeスポーツチームを運営していることも、従来のクラブファンからの支持に繋がったという。ヴェルディ所属の選手が味の素スタジアムで「eJ.LEAGUE」()への出場報告を行なった際は、自然とスタンディングオベーションが起こったという。先日行なわれたエイバルとの親善試合も、YouTubeでの配信にはヴェルディのファンから多くの応援コメントが寄せられていた。
※2018年から『FIFA』『ウイイレ』などを用いて行なわれているeスポーツ大会

 eスポーツチームを設立してから、チームの追い風となる出来事にも恵まれた。ヴェルディが抱える選手がプレーするサッカーゲーム『ウイニングイレブン』が、2018年のアジア競技大会でデモンストレーション競技として選ばれ、2019年には茨城国体の文化プログラムとして採用されたのだ。

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