石川真佑が東京五輪でケガを負った古賀紗理那から学んだこと。Vリーグでチームを牽引する決意 (2ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

――10月15日に開幕するVリーグが、オリンピックで得たものを生かす場になると思います。昨シーズンはレギュラーラウンドを全勝で終えるも、ファイナルの決勝で敗れて準優勝。優勝するためには何が必要だと考えていますか?

「昨シーズン、レギュラーラウンドを全勝できたからといって、今年も同じように勝てることは絶対にないと思います。もちろん優勝のためにも、自分たちが去年よりもさらにチームにならないといけない。簡単なミスをなくして、すべてのプレーの精度を高めていかないといけません。昨シーズンから、『チームとして一体感を持って戦う』ことを目標にしてきましたが、今シーズンもそれを継続していきたいです」

リモートで取材に応じた石川リモートで取材に応じた石川この記事に関連する写真を見る――さらにチームの一体感を上げるためには何が必要でしょうか。

「個人的には、プレーで引っ張ることも大切だと思っていますが、コミュニケーションが重要になると思っています。例えばプレーのあとに『今のは、自分はこうしようとしていたから、あなたはこうしてほしい』といったように、チームメイト同士で意思疎通がしっかりできるように、私も積極的に声をかけていきたいです。

 それは、東京五輪で紗理那さんが見せてくれた姿でもあります。ブロッカーとディグ(スパイクレシーブ)の連携でも、『あの選手は長いコースあるから、このゾーンを意識して拾っていこう』と指示をしてくれたり、攻撃では『相手ブロッカーのカンチャン(手と手の間)が開いているからそこを狙って』『今は自分の得意なコースに打っていいよ』と声をかけてもらえたことが、すごく助けになりました。

 時には細かい指示ではなく、『さあ、いこう』といった流れを持ってくるための声かけもありましたね。リベロのマコさん(小幡真子)も常にチームを盛り立ててくれました。私もそういう部分でチームを助けていけたらと思います」

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