女子バレー石川真佑が悔やむ韓国戦のあと1点。東京五輪の勝負どころで「迷ってしまった」 (3ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

――石川選手は相手ブロッカーの指先を狙ったスパイクを打っていたようにも見えました。結果的にはワンタッチで拾われる形になりましたが、どういったことを意識していたのでしょうか。

「相手のライト側のブロッカーがセッターで身長が低かったので、そのブロックに当てて外に出すことを狙いました。それまでのセットで中(ネットの中央側)に切り込んで打って決めることもありましたから、その選択もあったと思います。助走に入る位置も考えてはいましたが、中に切り込んでシャットアウトされるより、ブロックアウトのほうが得点の確率が高いんじゃないかという判断でした。でも、それで決められなかったのは自分の力不足です。

 切り込まずにトスをしっかり打ち切る、長いコースやインナーに打つといった選択肢もあって、迷ってしまった部分もありましたね。プレッシャーがかかる場面でもそういう"タラレバ"がない、後悔がないようなプレーができるようになりたいです。そういう意味では、次につながる経験にはなったのかなと思います」

(後編:東京五輪でケガを負った古賀紗理那から学んだこと>>)

■石川真佑(いしかわ・まゆ)
2000年5月14日生まれ。愛知県出身。173cmのアタッカー。下北沢成徳で何度も全国優勝を経験し、卒業後に東レアローズに入団。2019年4月に日本代表に初招集され、同年8月のアジア選手権(B代表)でMVPとベストアウトサイドスパイカーを獲得。翌月のW杯でA代表デビューを果たし、東京五輪にも出場した。兄の石川祐希もバレーボールの東京五輪代表。公式Twitter>>@m_ish_0514

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