日本男子バレーはブラジルとどう戦うべきか。元代表キャプテン荻野正二が考える「狙いどころ」 (4ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • photo by FIVB

――他に注意すべき選手はいますか?

「レアルの対角のドウグラス・ソウザは守備が安定していて、バックアタックがいい選手。彼もコーチ研修時代にプレーを見ましたが、本当に成長しました。ミドルブロッカー陣は210cm弱の選手が揃っているから、クイックを止めることは極めて困難です。だからサーブで攻めることが重要で、セッターにきっちりボールが返ったらサイドアウトを取られるのは仕方がない、と割り切ったほうがいいですね」

――日本もしっかりサイドアウトを取っていくことが重要になりますね。

「そうですね。その際に気をつけないといけないのは相手の多種多様なサーブ。ジャンプサーブも速いし、フローターサーブの質も高い。ただ、これまでのように日本のサーブレシーブのシフトが機能すれば、十分に対応できると思います。ブラジルはブロックもいいですが、20点前後までは競ることができるはず。

 ブラジルは勝負所での集中力も抜群です。ただ、そこで"名前負け"しないでほしい。『ブラジルだからやばい』じゃなくて、『ブラジルとも戦える』と自分たちのプレーを続けること。ブラジルは選手たちの年齢も高いですから、粘ることでチャンスが生まれる可能性もある。あらゆる最善を尽くして、王者に勝ってほしいです」

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