木村沙織は高校生で代表デビュー。アイドル的な人気爆発に「違和感があった」出来事 (4ページ目)

  • Text by Sportiva

――その後、東レでも日本代表でもエースに成長し、時にはアイドル的な注目のされ方をすることもあったと思います。取材なども「スーパー高校生」と言われた高校時代から多くなっていったと思うのですが、重荷に感じることはなかったですか?

「日本代表に初めて呼ばれた頃は、まったくなかったです。注目されているのかどうか気にしたことがなくて。バレーをすることに必死すぎて、『試合、テレビで見たよ』と言われても、『そうなんだ』くらいにしか思いませんでした」

――それでも、日本代表での試合が増えるごとに注目度も上がって、嫌でも意識してしまうことはありませんでしたか?

「高校時代の最後のほうの試合では、試合の終盤で少しだけ出てサーブがたまたま決まったんですが、次の日の新聞に『木村沙織の大活躍で勝利』と書かれていたのには、さすがに違和感がありましたかね。当時、私はケガの影響もあって出場機会が限られていましたし。ちょっと過剰かな、ということはその頃から感じ始めていたことではあります。

 ただ、それを気にしすぎてプレッシャーになったり、気持ちを乱したりといったことはなかったです。2017年に引退するまで、常に『バレーが第一』でした」

(中編:ロンドン五輪中国戦の不調と「キャリアで初めて」のプレー)

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