元バレー選手・滝沢ななえが語る「レズビアン公表」の後。変わったこと、周囲との関係、いま大事だと感じていること (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 セクシャル・マイノリティとは、女性の同性愛者である「レズビアン」、男性の同性愛者である「ゲイ」、両性愛者の「バイセクシュアル」、心の性別と体の性別が違うまたは性別に違和感をもつ人である「トランスジェンダー」などの総称だ。あくまでここに挙げたのは代表的なもので、性はもっと多様性に富んでいる。

 滝沢の場合は「レズビアン」だが、当然それぞれのパーソナリティによって異なる。

「私の場合はきれいではいたいんです。でもかわいいは目指していなくて、かっこいい寄りがいいかなと思います。最近は見た目をボーイッシュ、中性的なイメージに寄せています。ときどき、『かわいいと言われるのが嫌でしたか』と聞かれたりするんですが、周りから言われることについて、嫌だなという気持ちはないですね。レズビアンと言っても一言でくくれないところはありますね」

滝沢ななえは終始笑顔で自身のことを語ってくれた滝沢ななえは終始笑顔で自身のことを語ってくれた

 現在はパーソナルトレーナーとして働きながら、女性のパートナーと暮らしている。2人で生活していく中で、当然子供の話にもなるという。

「うちはお互い話し合ったうえで、子供を持たないことにしました。だから2人で目を向けられるもの、同じ興味を持てるものがあるといいなと思っていて、それが我が家ではワンちゃん(犬)なんです。これからも2人で一緒にできることを作っていきたいなと思いますね」

 滝沢は仕事を持ち、パートナーと支え合いながら暮らす一方で、こうしてメディアでセクシャル・マイノリティへの理解を求める発信をしたり、同じような境遇の人たちの悩みを聞く活動なども行なっている。自身がスポーツ選手だったこともあり、セクシャル・マイノリティの選手たちへは、自身の経験も踏まえてこうアドバイスをする。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る