「石川真佑世代」が超有望。迫田さおりが注目する女子バレー新戦力 (3ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

――レシーブは、関選手の課題とされていた部分ですね。

「それは、私の現役時代に東レのセッターを務めていたミチさん(中道瞳、現・東レのコーチ)も『(関選手は)足が動かないんだよね』と言っていました。私から見たら上手だと思うんですけど(笑)。でも、やっぱりセッターは、トスだけではなくてレシーブ力も問われるポジションですから」

東レのセッターで、昨季の日本代表にも選ばれた関 photo by Hino Chizuru東レのセッターで、昨季の日本代表にも選ばれた関 photo by Hino Chizuru――特に日本の女子バレー界に言えることだと思いますが、中道さんや、長く代表の正セッターを務めた竹下佳江さんもレシーブ力は抜群でしたね。

「そうなんです。レシーブができないと、他の選手に後れをとることになる。そこをわかっていて、重点的に意識してきた成果が今季にさっそく出ています。その点からも、努力を継続できる選手なのがわかりますね」

――前編では、古賀選手が「長い期間、一緒にセッターと練習できたからコンビがすごく合う」と好調の理由を話していたとお聞きしました。代表のメンバーを考える際、中心となるアタッカーとのセットで同じチームのセッターも選ぶ、といった可能性もあるでしょうか。

「私は監督の経験がないので断言はできませんが......。例えば、ロンドン五輪の時のミチさん。159cmの竹下さんを選んだなら、もうひとりは長身のセッターにしてもいい。にもかかわらず、やはり159cmのミチさんを選んだのは、当時のチームの中心だった、(木村)沙織さんや(荒木)絵里香さんと東レでコンビが合っていたことも、選ばれた要因のひとつだと思います。

 もちろん、正確なトスやレシーブ、サーブ、人間性など、総合的にすばらしい選手ということは前提です。私も入団前の関選手に、『代表クラスの選手が多い東レでプレーしてもらいたい』と話したことがあります。たくさん経験を積んで代表クラスのセッターとして活躍してほしいと思っていたら、地道な努力が実を結んで、代表に召集された。これからの可能性が楽しみです」

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