「今年は断然、古賀紗理那」。迫田さおりが推す女子代表のアタッカー陣 (2ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

――2年目の石川真佑選手についてはいかがですか? 1年目から、東レでも日本代表でも活躍を続けています。

「石川選手は、新人時代の黒後選手になかったものをすでに持っている印象があります。技術面もそうですが、負けん気、常に上を見据えて練習や試合に臨む姿といった、メンタルの部分も含めて。ボールに関わっていないところでも、見ている人がその動きを思わず目で追ってしまうような存在感があります。得点を決めたのに、冴えない表情をする時もあるんです。プレーの内容に納得がいかないのか、次の1点を考えているのか理由はわかりませんが、興味がわく選手ですね」

――身長は173cmとバレーの選手としては小柄ですが、コートの中でも"華"がありますね。

「そうですね。身長の低さで苦労もたくさんしたと思いますが、それを補うことを考え続けてきたからこそ、攻守にわたる高い技術を身につけることができたんだと思います。『身長が低い選手でもできるんだ』という希望を、これからも見せていってくれるでしょうね」

――石川選手の2年目の成長をどこに感じますか?

「見た目でもハッキリわかるように、体が大きくなり、サーブやスパイクでのパワーが増しました。ただ、余計な筋肉がついている印象はなく、動きを見ても重さは感じません。スパイクを打つ時などに、パワーをしっかり伝えられる体の使い方を常に意識しているようにも見えます。

そういった感覚を掴むのは、とても難しいこと。言葉で説明がしにくいですし、頭でわかったとしてもなかなかプレーに反映できないものです。石川選手は普段から、本番の試合を見据えたトレーニングができているんでしょうね。もちろん、どの選手もその意識は持っていると思いますが、特にその意識を強く持っている選手なんだと思います」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る