2021.01.15

西田有志が求める50%。セッターとすり合わせた「トスの質」

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

スーパーエース・西田有志 
がむしゃらバレーボールLIFE (17)


 バレーボール日本男子代表の若きエース、西田有志(ジェイテクトSTINGS)。これまでのバレー人生と現在の活動について追う人気連載の第17回は、昨年12月に行なわれた天皇杯について聞いた。

エース西田(中央)を中心に、天皇杯で初優勝を果たして喜ぶジェイテクトの選手たち 昨年の天皇杯は、新型コロナウイルスの影響で予選ラウンドが中止になり、ファイナルラウンドのみが行なわれた。そのファイナルラウンドも準決勝までは無観客試合。「V.LEAGUE DIVISION1」の全チームと、各カテゴリーからの推薦による16チームが出場予定だったが、感染者が出た2チームが辞退するなど異例づくめの大会になった。

 そんな中で、西田有志を擁する昨シーズン王者のジェイテクトSTINGSは、順調に12月20日の決勝まで勝ち進んだ。ジェイテクトが天皇杯の決勝に進むのは、V1昇格1年目で出場した平成25年度の大会以来。当時はジェイテクトが勢いに乗って優勝するかと思われたが、東レ・アローズが長らくV1で戦うチームの意地を見せて優勝した。

 2度目の決勝の相手は、昨季のリーグファイナルと同じパナソニックパンサーズ。パナソニックのオポジット・大竹壱青は日本代表でオポジットのポジションを争う選手でもあるが、西田は「代表でのポジション争いという点は、まったく意識していませんでした」と振り返る。

「代表に招集されたらそこで競争すればいい。今はジェイテクトとして勝利することだけを考えていますからね。でも、決勝の大竹さんはすごく調子がよかったので苦しめられました」

 その言葉どおり、大竹は56.3%という高いスパイク決定率で18得点。サービスエースも4本決め、第2セットを終えてセットカウント1-1のシーソーゲームになった。しかし西田は、大竹を上回るスパイク決定率57.7%で得点を重ねて流れを引き寄せる。最終的にサービスエース4本、ブロック3本を含む37得点を挙げ、第3、第4セットを連取してチームを大会初優勝に導いた。