2020.07.22

柳田将洋が期待する日本代表の新星。
プレーは「年齢を感じさせない」

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • photo by Sakamoto Kiyoshi

 個の力の底上げが必須であることは選手全員がわかっています。今年の代表合宿の後にそれぞれのチームでさらにレベルアップし、また来年に再会してチーム力を上げたいですね。これまでは、大きな大会に臨む際に誰かがケガをしたり、調子が上がらない選手がいたりということがあったので、ベストな結果を残すためにはコンディション調整も重要だと考えています」

――反対に、チーム力が上がってきたと実感する点はありますか?

「リオオリンピックの予選で敗退し、中垣内祐一監督とフィリップ・ブランコーチの体制になってから今年で4年目。体制が変わればバレーボールのシステムも大きく変わりますから、特に1年目は新しいスタイルに転換することに苦労していた印象があります。体制が変わる前から代表でプレーしている選手が、新しいスタイルに適応するのは簡単なことではない。日本代表の活動期間は1年のうち約半年しかなく、解散した後はそれぞれの所属チームの戦術などに対応するわけですから、なおさら難しいですよね

 それが、やっと代表のメンバーも固定されてきて、スタッフの指示やシステムがスムーズに遂行できるようになってきました。相手の守備を惑わせるためのフェイクセット、ハイブリッドなサーブなど、トレンドもしっかり取り入れながらチームを強化できています。それがW杯の結果(ベスト4)に現れたんだと思います」

――昨年は、ビッグサーバーが柳田さん含めて何人も出てきたと思うんですけれども、サーブ以外の攻撃とかでもっと伸びるかなというところはありますか?

「サイドアウト(相手がサーブ権を持っている時に得点すること)に関しては、レシーブからしっかり組み立てられれば、センター中心にできる実感がありました。トランジション(ラリー中のボールを扱うチームが切り替わる場面)の組み立ても、昨年のW杯でかなり形になってきたと感じます。

 石川(祐希)を中心にフェイクセットなどを展開することで、勢いを呼び込むことができた試合もありましたね。無理に新しいプレーに挑戦するのではなく、いい感触を掴めているプレーの質を高めることを、チーム全体でやっていけたらと思っています」