柳田将洋が語る今と「復帰」の難しさ。「感覚が違う部分は出てくる」 (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari

――サントリーのチームとしての印象を教えてください。

「昨シーズンは、ムセルスキーやジー(中国代表の主将)がいて、『攻撃力があるチームだな』という印象がありました。そこに自分が加わることで、さらに攻撃力を上げられるんじゃないかと思います。また、チームにより一体感を出すために、日々の練習からコミュニケーションをしっかり取ることを意識しています。

 選手の年齢層は、僕がサンバーズにいた時よりも『若いな』というのが率直な印象でした。以前は僕が若手だったから、チームメイトがすごく年上に感じたのかもしれないですけど(笑)。ボール練習の時間が長く取れていないのでプレーの特徴などはまだ把握しきれていないんですが、サイドアタッカーにしても僕より大きい選手が何人もいますし、そういうところをチームの強みにしていきたいですね」

――若い選手が多い中で、柳田選手にはチームリーダーとしての役割も期待されているんじゃないでしょうか。

「そういった役割は、長くチームでプレーして周囲と信頼関係を築いている選手のほうが適任でしょうね。現在のキャプテンである大宅(真樹)は、いろいろ試行錯誤している最中だと思うので、それを可能な限りサポートしていきたいです。他には藤中(謙也)、鶴田(大樹)さんなどがチームの中心になるでしょうが、若手選手たちとのバランスを整えることも、僕なりにやっていけたらと考えています」

――ドイツでも早々とリーグが終わってしまって、なかなかボール練習ができなかったと思います。それらをやり始めたところなのか、感覚は戻ってきているのかなど教えていただけますか? 

「ケガをした時などにボールに触れないことはありましたが、健康状態にまったく問題がないのに、これだけボールを使った練習ができないことは初めてでした。これから徐々にいろんな練習ができるようになっていくと思いますが、以前と感覚が違うといった部分は少なからず出てくるでしょう。

 そういった時に、『なんでできないんだろう』とか『前はできたことなのに』といったようにネガティブな気持ちになる瞬間があるかもしれませんが、『こうしたらできる』というポジティブなマインドに変換していきたいです。そうすることで、今できることが明確になって課題を設けやすいですし、無理な動きをしてケガをするリスクも軽減できると思います」

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