西田有志、18歳で衝撃の代表デビュー。強豪・イタリアの指揮官も警戒 (5ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

 第2ラウンド進出のためには、5試合目のアルゼンチンに3-0か3-1で勝利することが必須となったが、第3セット終了時にセットカウント1-2とされた時点で可能性がなくなった。それでも西田個人は好調で、サーブやスパイクで得点を重ねていく。その姿に、メディア席にいたアルゼンチンの記者たちが「ユウジ? ユウジ・ニシダ」と名前を確認しながらメモを取っていた。

 世界選手権1次ラウンド敗退で、西田の代表初年度は幕を閉じた。ケガもありながら高卒ルーキーの日本代表として輝かしいデビューを飾ったが、世界選手権のアルゼンチン戦後には厳しい表情でこう述べた。

「正直、第1次ラウンドを抜けることができなかったのは、ダメだったと思います。自分も大会を通してミスが多かった。ケガは言い訳になりません。ここ一番にピークを持ってこないといけなかった。でも、課題も明確になったので、次に活かしたいです」

 18歳だろうが、ルーキーだろうが、日の丸を背負う重みは変わらない。すでにその覚悟ができていた西田は翌年、より大きなインパクトを世界に与えることになる。

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