2019.01.04

石川の妹、秋田美人と称される選手など。
春高バレーで注目の逸材たち

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

 指揮官という点では、かつての全日本女子監督・葛和伸元氏が率いる日本航空高校(山梨)も見逃せない。

 バレーファンにとって「最大集中や!」のフレーズでおなじみの葛和監督は、2000年シドニー五輪出場を逃した責任を取って全日本監督を辞任。その後はVリーグ女子のチームを率いていたが、2014年から監督を務めていた仙台ベルフィーユが昨夏に財政難で解散したことを受け、日本航空の監督に招聘された。全日本監督時代は指導法が批判されることがあったものの、日本航空を4年ぶりに春高バレーに導いて健在ぶりを示した。17年連続で出場を決めた男子バレー部とともに、悲願の全国制覇を目指す。

 一方、男子のナンバーワン注目選手は、東北高校(宮城)3年の佐藤駿一郎(204cm・ミドルブロッカー、オポジット)だ。今年度のシニア全日本代表に選ばれ、昨年8月に行なわれたアジア大会にも出場した。最高到達点345cmは石川祐希と同じ。全日本男子の中垣内祐一監督も「シニアでも動きや態度に違和感がない。彼は大事に育てないといけない」と太鼓判を押す。

 全日本での活動があってインターハイに出場できなかったため、「チームに帰ってきてから自分の居場所を見つけるのが大変だった」と振り返ったが、「その間にブロックの手の出し方などの練習に打ち込むことができました。高校最後で春高に出場できるのはうれしい。少しでも勝利に貢献したいです」と謙虚に語る佐藤。6年ぶりの大舞台に臨むチームで大爆発が期待される。

 また、サッカーやラグビーなど”スポーツ強豪校”として知られる東福岡高校(福岡)は、1年生エースの柳北悠李(192cm・アウトサイドヒッター)がチームの主軸を担う。

 昨夏のインターハイは柳北の調子が上がらなかったこともあって、準々決勝で敗退。藤元聡一監督は、「高さ、パワーは全高校の1年生の中でもトップクラスですが、メンタル面では甘さがある。春高ではひと皮もふた皮もむけてくれるでしょう」と、さらなる奮起を期待している。昨年12月の天皇杯では、昨季のVリーグ準優勝チームである豊田合成トレフェルサに3-0で敗れるもいい戦いを演じた。「先輩方を日本一にしたい」と力強く語る柳北は、春高バレーの頂点を見据えている。

 東京五輪を翌年に控えた今大会を、”全日本の新戦力発掘”という視点で見るバレー関係者も多いだろう。春高バレーから五輪メンバーを勝ち取るような選手の台頭を期待したい。

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