天才セッター・宮下遥が考える「代表復帰のためにいまやるべきこと」 (4ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

――成長という点では、2016年のリオ五輪を共に戦った長岡望悠選手が今年からイタリアリーグに挑戦しています。現在はケガで離脱していますが、長岡選手へのエールはありますか?

「『海外に挑戦したい』という話は以前から聞いていましたが、(東京五輪が近づく)このタイミングで移籍するとは思っていなかったので驚きました。望悠さんはバレーボールにかける思いがすごく強い方で、選手としても人間としても尊敬しています。言葉が通じなくても、"望悠さんらしさ"は周りに伝わると思います。私もそういう選手になりたいです」

――宮下選手にも、「海外に挑戦したい」という気持ちはあるのでしょうか。

「今のところはないです。試合で海外に行くたびに、『日本っていいな』と思いますし(笑)。私はシーガルズで頑張ります」

――チームでは中堅からベテランとなっていますが、若い選手たちとはどのようにコミュニケーションを取っていますか?

「あまり壁を作りたくないので、フランクに話しかけることが多いですね。でも、若い選手が悩んでいたりするときは、自分が経験してきたこと、先輩たちの姿を見て得てきたものをきちんと伝えられるように心がけています。それで問題が解決されることもあるので、オンとオフを分けて接するようにしています」

――オフではチームメイトとどんな会話をしているのですか?

「関西の選手が多いので、お互いにボケを言い合うこともあります(笑)。あとは、音楽の話題が多いですかね。私はあまり音楽に興味がなかったんですけど、若い選手が勧めてくれる曲を聴いているうちにいろんなアーティストを知るようになって、『この歌詞がいい』といったやりとりも普通になりました。年齢がそこまで離れていないので共通の話題もたくさんありますから、練習後や移動のバスの中などでよく話をしています」

――今後の巻き返しが期待されるシーガルズでの、今季の目標を聞かせてください。

「ウェスタンカンファレンスの上位4チームに入ることです。現在の状況は苦しいですが、4位まで入ればファイナルラウンドに進むことができます。その目標のために、すべての試合で自分たちの全力を出せるように頑張りたいです」

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