ビーチバレー坂口佳穂、今季
ランク1位で成長実感も表情が厳しい理由

  • 小崎仁久●文 text&photo by Kosaki Yoshihisa

 第1セットは、その永田&熊田ペアが序盤からペースを握って、坂口&鈴木悠ペアは自分たちに流れを引き寄せることがなかなかできなかった。レシーブなど、細かなミスを繰り返して攻撃の形が作れず、14-21で1セット目を失う。

 第2セットに入って、「『サーブで攻めていこう』と意識して、流れを少し変えられた」という坂口&鈴木悠ペアも、ようやくエンジンがかかり始めて、互角の展開を見せる。しかし、中盤までは競っていたものの、最後は勢いのある永田&熊田ペアに突き離されて、17-21。坂口&鈴木悠ペアは、セットカウント0-2で初戦を落とした。

 第2試合の鈴木千代(24歳)&村上礼華(21歳)ペアとの対戦も、同じような展開となった。鈴木千&村上ペアはテンポの速い攻撃が持ち味のチーム。その速いテンポに巻き込まれた第1セット、坂口&鈴木悠ペアは終始劣勢を強いられ、頼みの綱となるサーブも効果的に決まらず、15-21で第1セットを奪われてしまう。

 第2セットは坂口&鈴木悠ペアが、鈴木千&村上ペアのスピードある攻撃を止めるため、サーブで相手を前後左右に揺さぶる。それが功を奏して攻撃のリズムを取り戻すと、坂口のスパイクも決まるようになって、21-17で第2セットを取り返した。

 そのまま第3セットも相手のスピードを抑えて競り合いに持ち込んだが、終盤にサーブのミスなどが出て14-16。坂口&鈴木悠ペアは、第2試合も勝利を得ることができなかった。

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