意識に変化。石川祐希が語るイタリアでのプロの道を選んだワケ (4ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

全日本のエースが頼もしくなって帰ってきた全日本のエースが頼もしくなって帰ってきた――より「チームのために」という意識が強くなったように感じますが、それはプロになったことによる変化でしょうか。

「プロ意識はこれからシエナでプレーすることで磨かれていくと思いますが、支えてくれる人たちのためにという思いの範囲が広がったように感じます。仲間やチーム関係者だけでなく、応援してくれるファンの方たちをより意識するようになりました。もちろん、『自分のために』という部分も変わらず持っていないといけませんが、いろんな方にバレーを知ってほしいという気持ちは強くなったと思います」

――韓国との親善試合で、その一歩を踏み出せたんじゃないでしょうか。

「10カ月ぶりに全日本のユニフォームを着て戦うことができて、とても楽しかったです。体も十分動いたし、勝負どころで決めることもできた。被ブロックされることもありましたが、これから速いトスを打ちこなすことで改善していきたいです。何より、たくさんの方が見に来てくださったことがモチベーションになりました。それに勝利で応えることができてよかったです」

――9月の世界選手権に向けていいスタートが切れましたね。

「世界選手権で戦う相手は強敵ばかりですが、勝つことでバレーを盛り上げていきたいです。先日まで行なわれていたロシアW杯でも、サッカーの日本代表が結果を残したことで大きな話題になりました。前評判があまり高くないなかで、選手やスタッフの方たちが高い意識を持って臨んだ結果だと思います。僕たちもそんなチームになって、見る方に興奮を届けたいですね」

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