「絶対エース」へ成長中の黒後愛。スランプ脱出でプライベートも充実 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

――相手チームからサーブで狙われることが多かったですね。

「サーブを受ける本数は、多ければ多いほどいいと思っています。自分が狙われるほうが崩されずに返せると思うので。これからは、どんなに打たれても全部Aパス(セッターが動かずにトスアップできるサーブレシーブ)で返せるようにしたいです」

――プレーオフであるファイナル6も戦いましたが、レギュラーラウンドと違うと感じたところはありますか?

「レギュラーラウンドは8チーム総当たりで3巡するので、ひとつ試合が終わっても、『次がある』と思いながら戦っていました。それに対して、ファイナル6は6チーム総当たりで1巡しかしないので、あっという間に終わりました」

――気の抜けないシーズンだったと思いますが、オフはどう過ごしていましたか?

「初めてのオフには、成徳高校に顔を出したり、下北沢を探索したりしました。高校時代は寮生活で街をゆっくり歩くことがなかったので、いろんな発見があって楽しかったです。リーグが終わってからは、同い年でVリーグに入った荒谷栞(あらたに・しおり)や東谷玲衣奈(とうこく・れいな)たちと遊んだりもしましたね」

――荒谷選手、東谷選手らと戦った昨年の世界ジュニア女子選手権では銅メダルを獲得し、今年は全日本デビューを飾りました。アンダーエイジカテゴリーでプレーしていたときと比べて、自身に変化はありましたか?

「アンダーエイジカテゴリーでは、同世代や成徳でチームメイトだった選手とプレーすることが多かったので、お互いのプレースタイルがある程度わかった状態からチームを作っていきました。メンバーが集まった時点で、『こういうチームになりたい』というイメージができていたんです。

 でも、全日本では初めて一緒にプレーする選手がほとんどで、しっかりコミュニケーションをとっていかないと自分の意思が伝わりません。積極的に自分から声をかけていこうという意識が、一番変わったところだと思います」

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