中田久美監督と空白の2年。女子バレー新鍋理沙が涙で明かす復帰ドラマ (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

――自ら若い選手を引っ張ることも?

「あんまり仕切るのは好きじゃなくて......(笑)。大きな声を出すことも得意ではないんですが、声を掛け合うことで解決できることはたくさんあるので、自分の思っていることを積極的に伝えるよう意識しています」

――岩坂選手とは具体的にどんな話をしていますか?

「(キャプテンの仕事は)すごく大変だと思うし、いろいろ考えることもあると思います。それをひとりで背負うんじゃなくて、みんなでひとつのチームを作っていけるように、『何かあったらお互いに言おう』と伝えました。

 普段の何気ない会話の中でアドバイスを求められることもあります。たとえば、昨シーズンはミーティング以外に選手同士が話すことがあまりなかったので、『選手が集まって話す機会を設けようと思うんだけど、どう思う?』とか。その都度、意見を交換するようにしています」

――中田監督とは久光製薬スプリングス時代からの"師弟関係"となりますが、そのときから中田監督は「テンポ、リズム」を重視しているように思います。それを実践する新鍋さんが意識していることはありますか?

「久光でも繰り返し練習していたのですが、ラリー中のディフェンスでいうと、すべてを速くするとブロックを跳んだ選手が(スパイクを打つために)外に開く時間がなくなってしまうので、『間(ま)を作るところは間を作る』ことを意識しています。速さというよりも、テンポやリズムをよくして攻撃すると、相手の守備も嫌だと思うので」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る