2018.06.09

小さいけど存在感は大。男子バレー
全日本178cmアタッカーの正体

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 浦川一憲●写真 photo by Urakawa Ikken

 大学の監督になるための試験を受ける予定だったが、ジェイテクトの面接がその1週間後に控えていた。監督の件は、8割方受かるだろうが100%ではない。対してジェイテクトの面接は100%受かると伝えられていた。

「この順番が逆だったら、今の僕はなかったかもしれません」

 打算もあったが、両親からもジェイテクトについて「トヨタ系列だからいい会社だよ」と言われたことも入社を後押しした。現在は採用部門で仕事をしながらバレーを続けている。

 朝は満員電車に揺られ、半日仕事をしてから体育館に向かう。採用部門のホームページで、動画の制作などにも携わっているそうだが、Vリーグのプレミアリーグ(1部リーグ)でこれだけ社業と競技を両立させているチームは少ない。

 そのジェイテクトでは躍動感あふれるプレーで活躍し、2015年に全日本に初選出された。浅野はその時の心情を「まさかと思いました。背も低いし、こんな細い俺をよく選んだなと。最後のメンバーには残らないんだろうなとも思っていましたけどね」と明かすが、結局は秋のワールドカップまでメンバーに残った。

 当時、全日本チームでブレイクしていたのが、石川祐希・柳田将洋・山内晶大・高橋健太郎という若手4人で結成された「NEXT4」というユニットだった。ルックスがよく、多くのファンを獲得した4人に対抗し、浅野は仲のいい出耒田敬・松岡祐太・児玉康成と共に「ファンタスティック4」を結成。「小さい、でかい、腕が長い、うるさい」をキャッチコピーに団結し、存在感を示したりもした。

 昨年にスタートを切った中垣内ジャパンでも全日本メンバーに名を連ねたが、アタッカーではなく、守備専門のポジションのリベロとしての登録だった。最初は戸惑いもあったというが、すぐに気持ちを切り替えたという。