主将・柳田プロ、エース石川プロ。ガイチジャパンを支える2人の思い

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

 5月11日、全日本男子バレーチームの始動会見が味の素ナショナルトレーニングセンターで行なわれた。活動自体は4月9日にスタートしていたが、今年から主将に就任した柳田将洋、セリエA3年目の石川祐希、ドイツ・ブンデスリーガに留学した大竹壱青(いっせい)など、海外組の帰国を待っての会見となった。

全日本男子の主将となった柳田(右)と、エースの石川(左)全日本男子の主将となった柳田(右)と、エースの石川(左) 全日本男子の国内での公式戦は、6月8日から10日に大阪で行なわれるネーションズリーグ予選第3週大会が唯一のものになる。ネーションズリーグは5月25日に開幕し、予選ラウンドは5週にわたって世界各地を転戦。各大会で3連戦する。8月にはアジア大会、9月には世界選手権があるが、時期が近接しているため、日本は代表を2チームを構成してそれぞれで大会に臨む。

 中垣内祐一監督は、チームのスローガンを「ノーリミット」と掲げ、その理由について説明した。

「グラチャンで全敗した世界トップのチームと、これから戦って勝っていく。東京五輪で表彰台に上がるんだ。この目標は絵空事じゃない、われわれは挑戦するんだ。自分たちの能力を疑わずに勝ち取るんだ。そういった意味を込めて、『ノーリミット』としました。

 選手だけでなくスタッフも、相手が強いとか、ランキングで逆転するかもしれないとか、そんなことは口にせずに、心の中で思考をいったん取り去って挑戦していく。そういう姿勢を大事にしたいと思います。挑戦しないところに結果はないですから、まずネガティブな思考をなくし、自分たちを信じて限界に挑戦したいと思います」

 会見には15名の選手が出席した。セッターは、昨年の正セッターである藤井直伸は継続して選ばれたが、昨年の主将だった深津英臣が外れ、同じパナソニックから関田誠大が入った。攻撃専門のオポジットには大竹壱青が昨年に引き続き選出され、昨年は控えだった出耒田敬(できた・たかし)でなく、1月に現役高校生Vリーガーとして衝撃のデビューを果たした西田有志が選ばれている。西田は「この場に立てることを光栄に思います」と胸を張った。

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